子供が生まれたら学資保険か?
このページの解説はかなり過激ですが、これは保険営業マンの心なる本音とお考えください。
「保険営業マンは自分の子供に学資保険をかけない。」
これが、営業マンの本音です。
「子供が生まれたら学資保険に入らなくちゃ!」
と考えている人が非常に多いようです。
学資保険に対する誤解があるようです。
「学資保険は銀行の預金より利率が高く、かけた以上にお金が戻ってくる。」
という誤解です。
これは、「バブル時代の金利の高い頃の話」です。この頃の学資保険に対する認識が今でも残っていて、外交員の保険内容に関する説明不足もあり、このような誤解が根強く残っていると考えられます。
学資保険がお勧めで無い理由
学資保険がお勧めで無い理由は以下の通りです。
- かけた以上にお金が戻ってこない
- 余計な保障が付いてくる
- 途中で解約すると非常に損する
学資保険は、商品としては中途半端な商品と私は考えています。学資を貯めるにしては余計な保障がついているため、元本が目減りする。
ニーズにかなう人もいると思いますが、しかし、多くの人にとって、今の学資保険は、ニーズにかなう商品とは思えません。以下に、その理由を解説致します。
1.かけた以上にお金が戻ってこない
私は、単純に、学資は銀行に預金することをお勧めします。預けた元本は目減りすることはないし、使いたいときにいつでも使えます。
現在は、非常に低金利の時代ですが、それでも、元本が目減りする学資保険より、銀行預金に預けておいた方が良いと考えます。
お金はいつ必要になるかわかりません。毎月一万円ずつ支払っていたけれども、5年後、突然まとまったお金が必要になるかもしれません。
また、将来、支払いが苦しくなっても、保険商品の場合、途中で休んだり、辞める事ができないデメリットがあります。
2.余計な保障が付いてくる
学資保険は多くがパッケージ商品です。
パッケージ商品というのは、複数の商品を組み合わせて作ってある商品のことです。
複数の商品を組み合わせてあると、必要の無い、余分な商品も組み込まれてしまっています。
例えば、医療保険は別で加入しているのに、付いてきてしまっているとか、死亡保障は別で加入しているのに、それも付いてきてしまっているとか。
貯蓄機能だけ欲しいのに、そういった余計な保障部分が付いてきてしまっているのは、非常に無駄なかけ方になってしまいます。
学資保険の保障機能は、父親が亡くなったら、1000万円以上、保険金がおりるケースが多いのですが、たいていは、別の生命保険でその辺りの保障は準備されていると思われます。
となると、保障が重複してしまっていることになるので無駄です。つまり、
定期保険4000万円にすでに加入していたら、
プラス学資保険の保障部分1000万円が付くので、
定期保険4000万円+学資保険1000万円
ということになり、4000万円あれば十分なのに、1000万円が無駄になり、しかもその部分は掛け捨てになってしまうのです。
保障の無駄ができることは、保険料を無駄に払うことなので、この不況の時代、少しでも節約した方が良いでしょう。一ヶ月数百円でも、タバコ代ぐらいになりますから(笑)
そもそも必要保障額をきちんと算出してから、生命保険に入る、という手順を踏んでいれば、学資保険で保障を求める必要はないと私は考えるのです。
3.途中で解約すると非常に損する
学資保険は18年間も、お金を自由に引き出せません。途中で解約もできますが、途中解約は返戻率が低いので、さらに目減りすることになります。
※返戻率とは:掛けたお金に対して戻ってくるお金の率、例えば、100万円かけて50万円しか戻ってこなければ、返戻率は50%となります。
途中解約にメリットもある
しかし、早期に解約して、貯蓄性の高い金融商品にお金を移すということは、後々の損失を減らすことが出来ます。
例えば、
ずっと、学資保険に加入した場合、
10,000円×12ヶ月×18年=216万円
216万円をかけ、実際は100万円程度しか受取れません。
216万円-100万円=116万円の損失
18歳までかけたら、116万円も掛け捨て損することになります。
しかし、このまま掛け続けたら損することに気づき途中で解約すれば、
例えば、5年後に解約、
10,000円×12ヶ月×5年=60万円
半分ぐらいは返ってくるので、
60万円-30万円=30万円
となり、30万円の損失に抑えられるのです。
将来116万円を損するか、30万円の損失で抑えるかという考えです。
お勧めできる学資保険
全ての学資保険がお勧めできないという訳ではなく、お勧めできる学資保険もあります。
これまで解説してきた学資保険は、昔からある古いタイプの学資保険です。
最近は、貯蓄性にしぼった学資保険も登場しており、銀行の預金より優れている商品もあります。